わたしと子どもの備忘録

育児、聴覚障害関連エピソードを載せています。

電車のアナウンスは聞こえない人には聞こえていません

電車がまた遅延して聞こえない娘が路頭に迷った。娘は1人電車通学をしている。強風による遅延の連絡、ホーム変更の情報提供が声のアナウンスのみで聴覚障害者の娘がまた困った話。

 

その日はいつもの時間の電車に乗れず、強風のため電車が遅れていて、反対側のホームに電車がきたという。夕方の時間は、上りと下りが混在しているホームなので、必ず行き先を確認するよう伝えているし、娘はそうしている。でも、その日は時刻表通りに電車は来ず、電光掲示板も真っ暗になっていた(写真で送ってもらった)。私がネットで電車の遅延情報を確認しても、「通常運行」となっており、Xにも遅延情報はない。スマホで連絡を取り合っているときは、ポンポン返事が来ていたのでそこまで不安がっているとは思えなかったが、待ち合わせの駅で会うと娘は私の姿を見るなり号泣して動けなくなってしまった。

 

聞くと、いつもと反対側のホームに電車がきたがなかなか発車せず、なにかモゴモゴとアナウンスが流れているのは分かったが何を言ってるのかはわからない。電光掲示板にも表示がない。心配になってその電車を降り、次の電車を待つも電車の遅れが続いていて、時刻の表示もなく、ずっとホームで待ちぼうけだった。

 

待った時間は30分だが、帰宅ラッシュの時間で、わからないアナウンス、発車しない電車に混乱し、あわてて降りてしまったのは仕方なかったろう。もう怖くて心配で涙がこぼれたと言っていた。少しの遅延情報は、ネットに表示されないこともあるが、なんとか聴覚障害者にも情報を届けてほしいと思う。こえとらとか、UDトークとか、声を文字に変える音声アプリがあるが、あれは電車のアナウンスまで文字にはしてくれない。当人がその場にいるときのみ声が文字になるので、街なかで聞こえるアナウンスが文字になるわけではない。

 

焦って半泣きで周りの知らない大人に聞こえない子どもが助けを求められるかというと、それはもう相当なハードルで、娘も聞いてみようと試みたがみんなスマホをいじっていて声をかけて言いのかわからなかったという。なんかもう色々重なって本当に大変だったね、よく耐えたね、としみじみ感じた。

 

知り合いのろう者に、こういうときどうするのか聞いたら、「周りの人の動きを見る」と話していた。周りが電車を降りるようなら自分も降りて、というのを判断するそう。情報が受け取れないからそうするんだろうけど、理想は自分で情報をキャッチして判断して、動けるというのがいい。

 

忘れた頃にこういうことが起きるが、友人に言うと「自分だったら変わるまでJRに言う」と強気発言をしていたので、相変わらずJRに訴えています。ご意見ありがとうございます、検討しますの返答ですが。

 

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