わたしと子どもの備忘録

育児、聴覚障害関連エピソードを載せています。

子どもが悪口を言われたら

子どもが習い事で嫌なことを言われたと気を落として帰ってきた。子供が笑っていると私も嬉しいし、悲しい顔をしてると私も落ち込む。聞くと、片付けをしている時にわが子が物を落としてしまい、「バカが」と言われたそうだ。それでどうしたの?と聞くと「バカはおまえだ」と言い返したと言う。グッジョブ。言われっぱなしの子になってほしくないし、言い返せた度胸に拍手。子ども同士なんだから我慢しなくていいし、ましてやわが子は悪くなく理不尽な「バカが」に対して悲しく落ち込む必要もない。でも子どもは落ち込んでいて、翌日の習い事に行きたくないという。

 

その日の夜、言い返せたことを褒め、またなにか言われた場合どういう切り返しがいいのか弟も含め話しをした。口が達者な弟は「そういうときは『黙れクズ』っていう」という。さすが息子、バカの3倍返しくらいの威力がある。他にも、「バカっていうやつがバカだ」「カバっていってしりとりを始める」「なんでバカなんですか?」とか、色々でた。弟から出る悪口のオンパレードに舌を巻いた。

 

私は何が言いたいかって、言われっぱなしは嫌だし、そういう経験はこれから先いくらでもするということだ。理不尽なことを言われたり、バカにされたり、そいうことは大人になってもあるわけで、でもそういうのにヘコタレてほしくないのだ。言い返すくらいの負けん気があると自分を助けてくれるし、言われてその場で深い傷を負ってほしくないし、そのくらいだったら「バカ」と言われたら「おまえがな」くらいの切り返しは出来るようになってほしい。小学生中学生の間は。私も小学生の時は嫌なこと言われたよと話すと、笑いながら聞いていた。それでいいのだ。誰も悪口陰口を言わない世界など存在しないし、どうしても言われることはあるし、私に相談してくれてよかった。

 

翌朝、足が痛いと訴えてきた。バカと言われたことが原因なのだろうが、これで習い事を欠席すると傷が残りっぱなしだし、「相手も忘れてるだろうから行けば?」となんとかその日習い事に行った。

 

お迎えに行った時、行きなと送り出したもののまた嫌なこと言われたりしてたら辛いよなと思っていたところ、晴れやかな表情で帰ってきた。聞くと、「終わるときに『ひどいこといってごめんね』と謝ってくれた」という。なんてうれしい結末。ええ子やんけーと私が嬉しかった。わが子は「自分も言い返しちゃったから私も悪いと思った」と言う。わが子もええ子やー。

 

謝ってくれて、余計に仲良くなったそう。やっぱり休まずに習い事に行ってよかった。そうしなかったらその子も謝る機会をなくしていただろうし、わが子ももやもやを抱えた欠席になっていただろうから。

 

私は必死に言い返す言葉を探していたが、杞憂だった。子どもって偉い。相手にダメージを与えるひと言を考え抜いた前日を恥じた。