わたしと子どもの備忘録

育児、聴覚障害関連エピソードを載せています。

手話と口話

子どもは口話を頑張っていますが、口話はかなり聞こえに左右されます。難聴とか聴力が残っている子、人工内耳の場合は口話はとても有効で話せるようになります。聞こえがあるので、補聴器をつけて話せる子というのはこれに該当します。

 

テレビでも、声を出しながら手話をする人というのが出ていますが、あれは聴力がある人です。もしくは幼いときにある程度の聴力があった人。発音の綺麗さは聴力にかなり左右されます。本人の努力という人もいますが、聞こえがないと、なかなか相手に伝わる発音にはなりません。ですから、発音が不明瞭でも声を使っている聞こえにくい人を見た場合は、相当な努力をしていると思ってほしいです。聞こえないのに声を出す練習を重ね、なんとか聴者に伝えようとしているわけですから。

 

最近のわが子の悩みは、「初対面の人に自分の声が通じない」ということです。聞こえない人は特徴的な声だったりすることが多いですが、喉がうまく開いていないようなこもったような声だったりします。家族のように慣れてくると聞き取れるのですが、たまに会う祖母祖父とも通じません。となるとどうなるか。どんどん自信をなくしていくわけです。話したいけど通じない、自分の声は通じない、でも自分で伝えたい、話をしたい、お友達になりたい。

 

手話とか身振りを加えるようアドバイスをしますが、本人のプライドもありそれができるようになるのはもう少し先のようです。こうしたら?ああしたら?とアドバイスはしますが、結局何でもそうですが本人が腹落ちして納得して「ああそうか」とならない限り何も始まりません。

 

とはいえ、子供の努力は身近で自分が一番見ていて支えて一緒にやっているわけですから、本人の「その時」がくるまで無理強いすることなく温かく見守りたいと思います。支えと忍耐。