わたしと子どもの備忘録

育児、聴覚障害関連エピソードを載せています。

「アーモンド」と「アルジャーノンに花束を」が似ている気がする

「アーモンド」著ソン・ウォンピョンを読みました。少し前に話題になっていて気になっていましたが一気に読めました。生まれつき感情のない青年が、自分に近づいてくる同世代からの刺激によって、変化し始める話です。ポップな表紙も魅力的でかわいいです。内容もスラスラ読めます。韓国語翻訳の本を最近複数読んでいますが、英語翻訳のものよりも入りやすいです、私は。登場人物の名前が短いからでしょうか。

 

読み進むにつれ、この主人公の青年は少しずつ心に変化がもたらされるのですが、うーんなにかに似ているなと思ったら「アルジャーノンに花束を」著ダニエル・キイスでした。これは個人的な感想です。アルジャーノンは、知的障害のある主人公が、手術によって賢くなっている過程が書かれています。純真無垢だった主人公が、自分で考えるようになったり、恋愛をしたり、周りと衝突したりして、最後悲しい結末を迎えるという話です。ざっくりですが。

 

「アーモンド」も「アルジャーノンに花束を」も、どちらも脳に障害があり、周りに影響されてか、手術という物理的な方法によってかは違いますが、本人の心が変化していきます。知ることが残酷に感じるような、知識や感情を持つことに不安を覚えるような、なんとも切ない気持ちになる話です。