聴覚しょうがいのある子どもと病院へ行ったとき、「こえとら」を使ってみました。
「こえとら」は、聴覚障がい者向けに作られたアプリで、スマホに入れて使用します。相手の声が文字になるので、マスクをつけていて口の動きがわからないときや、相手の声が聞き取りにくいときなど重宝します。
同じようなアプリに「UDトーク」がありますが、個人的に認識率の高さと使いやすさでは「こえとら」が好きです。小学生の子どもも使いやすそうです。
子どもは全く聞こえないため、このコロナ禍では本当に苦労しています。通常のコミュニケーションでは私が間に入って通訳をします。でも、病院では自分の症状の不安や、自分で症状を伝える必要があるなど、「こえとら」を利用しない手はないと使ってみました。
私が通訳に入るより、このアプリを使うことで時間や手間が多少かかるため、どうかなと心配な面はありましたが、子どもと病院の先生が直接やりとりできているところを見て、使ってよかったと感じました。
使ってよかった点は、
・子どもと先生が直接コミュニケーションをとれた
・文字の認識率が高かった(7-8割くらい)
・操作が簡単だった
・初めて操作する先生もすぐ操作できた
・使う相手にも理解があった
・一度使ったことで私も子どもも自信になった
・使ってよかったと思えた
ことです。
イマイチだった点は、
・100%の認識率ではないので、通訳として私が入る必要があった
・操作が不慣れだった(これは使う側の問題なのでもっと慣れる必要がある)
・難しい漢字はわからなかった
です。
UDトークは、小学生・中学生など漢字習得のレベルに合わせて、表記を変更できます。「こえとら」はそれがないので、小3の子どもには読めない漢字もありました。その時は私が読みがなを教えたりしました。
いつも行く小児科ですが、私が間に入って通訳をすると、先生も私に話しかけてきます。しかし、今回「こえとら」を使ったことで子どもと直接コミュニケーションを取ろうとしてくださり、カルテのテキストを見せて「こうだね?」と確認してくれたりしました。これは今までなかったことなのでとても嬉しかったです。
こちらから働きかけないと相手は気づかないし、どう接していいかわからない聴覚しょう害ですが、子どもの成長に合わせて「こういう方法がある」「自分でもできる」など親子で自信をつけていきたいと思います。
こえとらはとても使い勝手がいいので、これからも使って慣れていきたいと思いました。